鹿児島の家づくり サポートマガジン

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地元工務店の「真の姿」

〝ちょうどいい〟がコンセプト
地域密着、ふるさと活性化へ一棟懸命の思いを込め…

vol.046

ファミーユホーム (有)幸福住建 専務取締役
福永 知哉 氏

 1977年10月開聞町(現指宿市)生まれ。鹿児島大学工学部建築学科大学院修了後、東京の設計事務所に10年、大手ハウスメーカーに2年間勤務。帰郷後、家業の幸福住建に就職。3年前から専務取締役。一級建築士、宅地建物取引士、1級施工管理技士、住宅ローンアドバイザーなどの資格を所有。県建築士会指宿支部理事、同支部青年部副部長。会社所在地は、指宿市開聞仙田1890-1。家族は、妻と一男一女。趣味はギター。39歳。

地図

 1994年8月、大工だった父親の知孝さんが立ち上げた幸福住建。今年で創業23年目を迎える。社名の通り、「お客様が幸福になれるように」との思いを込め、地場工務店としてスタートしたが、建物の基礎、鉄筋、型枠工事などを自社で手掛けるうちに従業員が増え重機などを導入。土木工事や公共工事も受注するようになった。規模は小さい総合建設業だが、多忙を極めた。「そろそろ帰ってきてくれないか」と、父からの相談を受け、家業継承のため帰郷した。小さいころから父の仕事(現場)を見て育ち、手先が器用で工作や絵を描くことが得意だった。自然と建築の仕事に憧れ、大学でも建築学科を専攻し、建築設計の道を志すようになった。
 東京で働き始めた当初は、高層マンションや店舗などの設計が中心で、木造建築に携わったことは少なかった。だが、「設計を極めるなら木造建築を手掛けてみたい」との思いが強く、最後の2年間は木造設計の腕を磨いた。「伝統的な工法の中にも新しい技術を取り入れ、素材の特性を生かし、構造美や空間を表現できる」と、木造住宅の魅力を語る。

 帰郷後、「創業の原点である家づくりに力を入れたい」との思いから、注文住宅事業部としてファミーユホーム(フランス語で家族を意味する)を立ち上げた。コンセプトは、品質とデザイン、コストのバランスの取れたちょうどいい家づくり。無理のない資金計画で、顧客のニーズに合わせた魅力的な家づくりを展開している。年間目標は、新築が5棟、リフォーム、リノベは30棟。

 指宿は観光地として知られるが、少子高齢化などにより人口も減少傾向にある。「〝一棟懸命〟の心で、家づくりを通してふるさとに定住する人を増やし、地域活性化に貢献したい」と、満足度と幸福度を追求する。住宅の施工・品質基準、標準仕様の設定、ホームページの開設、パンフレットの作成、完成見学会の開催など、積極的に営業活動に取り組んでいる。
 社員大工には、「自分や会社の道具などを大事に扱う職人気質を磨いてほしい」と呼び掛け、ものづくりの原点を教育している。「住まいが完成してから本当のお付き合いが始まる」と、引き渡し後のフォロー、メンテナンスも強化。引き渡し後の定期点検を欠かさず行い、日常のあいさつ回り、時間を作っての立ち寄り、声掛けにも力を入れる。
 「地域密着型工務店」が同社のセールスポイントで、実績、認知度も高い。だからこそ、顧客との打ち合わせには何回でも足を運び、納得のいくまで丁寧な説明、対応を実践している。
 都会の生活から、田舎暮らしに慣れてきたので、前からやりたかったゴルフを始めたり、20年来の趣味のギターを弾いたりして、家のデザインを練る心地よい日々を過ごしている。

更新日:2017/09/01

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