SUMIKA 9号
152/172

家族の成長とともに味わいを増す家と庭ハウスビルダーに庭を依頼する良さの一つは、敷地がまっさらな状態から建物と庭をトータルで計画できること。どのように過ごしたいか、楽しみたいかを室内外の両方の視点から見つめることで、より豊かな暮らしを手に入れられるのだ。姶良市にある『創建』は建物と庭が一体となった「庭屋一如」の住まいを提唱。その考え方をモデルハウス「薩摩町家」を通して発信している。このモデルハウスが建つのは、通りを挟んで3軒ずつ、計6軒が向かい合う分譲地の一画。東西を隣家で挟まれた制約のある土地をあえて選んだと、社長の有村忠一さんは話す。「敷地に対してどう考えるかが大切。この庭は『薩摩町家』の庭であると同時に、ご近所さんの庭でもあり、道行く人の景観でもあります」。モミジ、クヌギ、ハクサンボクなどの樹木や季薩摩町家(さつままちや)『創建』の提唱する「庭屋一如」を表現したモデルハウス。森の中のような雰囲気を意識し、室内には自然木をふんだんに使用。「地元に息づいた木は、成長が良く管理がしやすい」と植栽は在来種にこだわっている。通常は商品にならない枝の曲がった木をわざわざ選び、個性的な庭を演出。廃材を使ったアプローチも味わい深い。ハウスビルダーで庭をつくる建物の依頼先に庭づくりまで任せられたら…。そんな希望に応えられるハウスビルダーが少しずつ増えています。「庭も家の一部」と考える『創建』もその一つ。同社の作品「薩摩町家」を参考に、家と庭が一体となった住まいについてのお話を。節ごとに花を咲かせる草花に守られた住まいは、周辺環境とも見事に調和。家人だけでなく、まわりで暮らす人々の目も楽しませてくれそうだ。豊かな植栽は室内からの見え方にも配慮。反対にこの庭を見るための設えも用意された。和室に腰をおろせばちょうど良い高さで北側の小さな雑木林が見え、ベンチを兼ねた南側の出窓は向こうに広がるモミジの風景を切り取る額縁のよう。ウッドデッキに設けられた「一坪里庭」には、つくばい風の水場もある。日本人の感性を刺激する身近な里山の風景は、建物と同時に計画されたからこそ生まれたカタチだ。完成から数年、庭木は育ち、こぼれ種や野鳥が運んできた種から新しい芽が出てきた。家族の成長とともに時を重ねて味わいを増していく家と庭。そこで過ごす時間は、大切な思い出としていつまでも残るはずだ。「家と庭があってはじめて“家庭”は成立。字のごとくなのだろうなと思います。家と庭の両方に自分らしさを反映できるのが注文住宅のいいところです」㈱創 建代表取締役 社長有村 忠一さんお話を聞いたのは取材協力㈱創建住所/姶良市西餅田2821-3電話/10120-808-086150

元のページ  ../index.html#152

このブックを見る