Q & A家造り Q & A

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ファイナンシャルプランナー
鶴田 隆二さん

【プロフィール】

「株式会社 OHANA(https://www.fp-sumai.jp/)」 代表 / ファイナンシャルプランナー

[資格]
住宅ローンアドバイザー、ファイナンシャル・プランニング技能士 など

マイホームを資金面や計画面からサポートしていくプロフェショナル。予算の立て方や住宅ローン・住宅会社の選び方などを中立的な立場からアドバイスしてくれる。

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資金

Q1. 家を購入したい! 必要な自己資金は?  

A家を建てるのは多くの人にとって人生で最大の出費です。住宅を購入する場合、自己資金をいくらか用意することは常識。自己資金がないと住宅の購入は絶対に無理!・・・と考える人も多いですが、実際には自己資金ゼロでも住宅ローンを組むことはできます。住宅購入で失敗しないためには、自己資金について正しい知識を身につけて、資金計画をする必要があります。

 

そもそも自己資金って何?自己資金が少ないけれど、住宅を購入して大丈夫なの?自己資金はいくらくらい用意すればいいの?・・・という疑問を抱く方も多いでしょう。自己資金とは、購入者の手元にある住宅の購入に使える現金のこと。今すぐ引き出しが可能で、手元に用意できる預金も含めます。住宅購入の資金計画では、よく『頭金』という言葉が出てきますが、頭金と言えば現金で用意するイメージですよね。なので、自己資金=頭金だと思われがちですが、それは少し違います。自己資金は、頭金と住宅購入諸経費に分けて使われるのが一般的。ですから、住宅資金=頭金+住宅購入諸経費が正しい解釈ですね。

Q2. 資金計画の立て方を知りたい!

= 資金計画はライフプランを立てることから始める、マイホーム計画においては教育費、老後費なども含めて人生のトータル費用をあらかじめ考えておかなければなりません。家づくりは、より豊かな人生を送るためのもの。そのための費用でお子さんの教育費や老後の生活が圧迫されてしまっては、本末転倒です。ライフプランをしっかりと考えたうえで、予算の限度額を決めておく必要があります。

 

職業や年齢、家族構成などからデータを参照し、「一般的にはこれくらいの金額がかかります」という話をするだけでは、本当の意味での資金計画とは言えません。しっかりとした資金計画とは、 あなたの「ライフプラン」に沿って立ててこそ成立するものなのです。ライフプランで老後までの家計の収支全体を予測し、適切な予算を算出しましょう。

Q3. ローン控除を受けられるタイミングについて

A1.住宅ローン控除はいつまでに申請すれば良い

住宅ローン控除を利用するためには、入居1年目は確定申告が、2年目以降で年末調整対象の会社員のかたなどは年末調整が、それぞれ必要となります。

 

2.入居1年目:確定申告の期日

住宅ローン控除を受けるためには、入居した翌年に確定申告をしなければなりません。確定申告の時期は、会社員などの給与所得者は購入・入居した年の翌年1月1日から3月15日(平日の場合)まで、自営業者など毎年確定申告を行っている場合は2月16日~3月15日(平日の場合)の一般の申告とあわせて行います。還付金は確定申告後1ヵ月~2ヵ月程度で指定した銀行口座に振込まれます。住宅を取得し入居した年の翌年の確定申告を忘れないようにしましょう。

 

住宅ローン控除の確定申告については、こちらの記事(「住宅ローン控除を受けるために必要な確定申告の書類と手続きの流れ」)をご覧ください。

 

3.入居2年目以降:年末調整の期日

給与所得以外に収入のない会社員の場合、入居して2年目以降は年末調整で住宅ローン控除を受けることができます。年末調整の期日は、会社にもよりますが一般的には11月中旬であるようですが、お勤め先の会社に確認しましょう。

ただし、個人事業主や年収2,000万円以上の会社員など、年末調整を利用しない人は2年目以降も確定申告が必要になります。

 

住宅ローン控除の年末調整については、こちらの記事(「住宅ローン控除は年末調整が必要?」2年目以降の手続きと必要書類)をご覧ください。

 

【住宅ローン控除 手続きのスケジュール例】

Q4. 住宅ローン控除の還付金はいつ支払われる?

A = 住宅ローン控除による所得税の還付金が、いつ振り込まれるのか説明します。

 

1.確定申告で申請した場合

確定申告で申請した場合、還付金は1~2ヵ月程度で指定した銀行口座に振込まれます。
e-Taxを利用して申請した場合は3週間程度で還付されます。

ただし、還付されるのは所得税の控除分のみで、住民税の控除分は翌年の住民税から差し引かれる形になります。

具体的な支払手続きの日程は、国税還付金振込通知書に記載されていますが、支払日は記載の日程より数日後になることがあります。

 

2.年末調整で申請した場合

年末調整を利用して申請した場合は、12月の給与と一緒に還付金が支払われます。勤務先によっては1月となることがあります。実際の支払日については勤務先の担当窓口に確認すると良いでしょう。

Q5. 頭金無しでも家は購入できますか?

A = 以前は物件価格の全てをローンで借りることはできず、頭金を用意する必要がありましたが、最近では大半の金融機関の住宅ローンで、物件価格の100%まで借りられるようになってきています。つまり、頭金を入れなくても、住宅を購入することは可能で、実際に頭金ゼロで購入をしている人は少なくありません。

 

ただし、頭金以外にも、手数料や税金などの諸費用として、新築の場合は物件価格の3~6%程度、中古の場合は仲介手数料も必要になるので6~9%程度の現金が必要になります。諸費用ローンというものもありますが、頭金ゼロ、自己資金ゼロでの購入はリスクも高く、年齢なども考慮して判断する必要があります。

 

今は低金利ということもあり、30代前半ぐらいまでの住宅購入者の中には、頭金なしで購入しても、無理なく返済できている人もいらっしゃいます。ただし、40代、50代で購入する場合、頭金ゼロで購入してしまうと、セカンドライフに入るタイミングでの残債が気になります。退職後に住宅ローンが1000万円以上残ってしまうような資金計画の場合、老後の家計が心配です。購入時の年齢によっては、頭金ゼロでの購入は慎重に検討した方がいいでしょう。

Q6. 住宅ローンはどうやって選べばいい?

A = さまざまな金融機関で取り扱われている住宅ローン。しかし、初めて住宅ローンを組む人にとっては何が違うのか、自分に合った金融機関はどこなのかを判別するのは難しいことです。後悔のない住宅ローン選びのための重点チェックポイントを紹介します。

 

住宅ローンの返済方法の仕組みと特徴

元利均等返済 元金均等返済
仕組み 元金と利息を合わせた金額を返済期間で均等に割って返済する方法 元金は返済期間で均等に割って返済し、利息はその時点での残債に合わせた金額を返済する方法
メリット ・毎月の返済額が一定なので返済計画が立てやすい
・元金均等返済に比べて、返済開始当初の返済額が少なくなる
・総返済額が元利均等返済より少なくなる
・返済が進むにつれて元金部分が減るため、支払う利息が少なくて済む
デメリット ・総返済額が元金均等返済より多くなる ・元金均等返済に比べて、返済開始当初の返済額が多くなる

 

元利均等返済と元金均等返済のメリット・デメリットを見比べたときに、最も気になるのは、総返済額と返済開始当初の返済額についてかもしれません。どの程度の差が生まれるのかをシミュレーションしてみました。

 

返済方法を軸に金融機関を選ぶ際に注意が必要なのは、元金均等返済のプランを用意していない金融機関もあるということ。元金均等返済を選択したい場合は、金融機関を絞って住宅ローン選びをすることになります。

 

Q7. 住宅ローンを組む際の諸費用は?

A = 住宅ローンを組むときには、保証料や事務手数料、印紙税、土地や建物の登記費用などの諸費用がかかります。これらの中には数十万円という大きな金額になるものもあり、金融機関によって設定が異なるのでしっかりと比較して、コストを抑えることが大切です。

 

上にあげた諸費用のうち最も比較・検討の重要性が高いのは保証料です。なぜなら、一時的に支払う金額としては、保証料が最も高額になるからです。金額は借入額の0.2%となるのが一般的ですが、金融機関によって異なります。しっかりと確認しておきましょう。

 

また、変動金利型で住宅ローンを契約する人は、各金融機関の金利タイプの変更手数料や、繰り上げ返済手数料にも重点チェックポイントになります。この手数料も金融機関によって異なります。

Q8. 団信の保障内容は比較・検討したほうがよい?

A住宅ローンを組む際には多くの場合、団信(団体信用生命保険)への加入が必須条件となります。団信とは、ローン契約者の死亡や重度の障害などによって返済が不可能になった場合に、ローン残債を保障してくれる生命保険の一種。この団信も金融機関によって提供される保障内容が異なるので、最後に団信の保障内容もしっかりと確認してください。

 

例えば、0.1~0.4%ほどの金利の上乗せがある代わりに八大疾病保障が付いている団信や、がんになったときにローン残高が半額になる特約を無料で付けることができる団信、無料で全疾病に対応し、働くことができなくなったら数千万円のローン残高がゼロになる団信など、金融機関ごとにさまざまな特約付きの団信が提供されています。

 

団信の保障内容を比較・検討する際には、基本となる団信の保障内容を確認し、次に特約の有無と保障内容をチェック。さらに、特約を付帯した際の金利の変動について確認しましょう。なお、金融機関によって特約を付帯するための条件(金利上乗せか無料か、どこまで保障されるかなど)は異なります。

 

そのほか、持病がある人向けに加入条件が緩和されたワイド団信というものを用意している金融機関もあります。健康状態に不安がある人はワイド団信を扱っているか否かも、金融機関を比較・検討する際の要素となるでしょう。

Q9. 自分にとって有利な条件で住宅ローンを組むためには

A = 冒頭で説明したように、住宅ローンを組むときには、「どの金融機関を選ぶか」という視点ではなく、「希望する借入金額やライフプランに合致した住宅ローンを選ぶ」という視点が重要です。金利タイプ、金利、返済方法、諸費用、団信を総合的に比較・検討し、自分に合ったものを慎重に選択してください。

 

とはいえ、住宅ローンを組むためには金融機関が行う審査を通過しなければなりません。どれだけ自分に合っている金融機関とプランを見つけても、金融機関がNOといえば住宅ローンを組むことはできないのです。審査では様々な要素がチェックされるため一概にはいえないのですが、自分でできる確実な対策として挙げられるのは頭金を多く準備することです。頭金を多く準備できれば、総借入額が少なくなるため、たとえ金融機関にとっての不安要素があったとしても、ある程度の緩和が期待できます。

 

頭金を用意しておくことは、金融機関・住宅ローン選びの自由度を高めることにつながるのです。また、総借入額の一定割合以上の頭金を用意することで、優遇金利が適用されることもあります。「借りられるところから借りてしまおう」という状況に陥らないよう、マイホームの購入をし始めたら、できるだけ入念に資金準備をしておくことをおすすめします。