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地元工務店の「真の姿」

付加価値経営でより安定経営
市場を読み解き、変化に対応

vol.007

図南木材(株) 社長
田之頭 隆文 氏

 武蔵工業大学建築学科を卒業後、コンピュータグラフィックス(CG)に憧れ専門学校を経てIT関連の映像製作会社に勤務。2007年にUターン、家業の図南木材に就職、専務を経て昨年4月から現職。家族は妻と子ども1人の3人暮らし。37歳。

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 三代目社長に着任して1年半。
 「弊社は、製材業からスタートしており、基本は木材。だからその本質を活かす戦略に徹したい。木材業に肉付けして、さらに事業の幅を広げたい」と、冷静に振り返る。
 気負うことなく、木材業という原点にこだわり、変化する市場を読み解きながら飛躍を期す熱気が伝わる。

 戦後、祖父の秀雄氏が小山田町で、青天井のバラック小屋で丸鋸一台、社員7人から興した田之頭製材。それを隆秀氏が着実に成長させ、孫である隆文社長が丁寧に紡いで現在の同社がある。親子三代で築いた創業69年目の木材・建材販売、プレカット加工会社。
 「まだ、何も自分らしいカラーは出せていない。堅実に自然体でやろうと無我夢中の1年目でした。これからも会社の基本方針を踏襲、付加価値をつける経営で、より一層安定軌道に乗せたい」と、今後の方向性をじっくり見据える。

 市場は、消費税アップと少子高齢化社会による新築需要低迷で縮小傾向。「今期(7月決算)は前年並み。厳しい推移」と予測。
 一番の課題は、需要獲得と職人不足への対応。現場を読み解き、市場の変化にスピード感を持ってどう対応できるかがカギを握る。
 各種施設など非住宅分野の掘り起こし営業、手間を減らしてより効率的に生産を上げる材料の吟味、技術開発など「付加価値をつけた提案が勝負」と、丁寧に前へ進む戦略を立てる。

 家業を継ぐ気持ちを抱くようになったことについては「小さい頃、よく祖父に連れられて製材工場に行き、木材に触れ匂いを肌で感じ取った経験が今の自分をこの道に導いたのかも…。どこかでDNAが」と、原点が木の話になると、少年のような笑顔に戻った。

 「堅実に着実に安定した経営」が当面の目標。会長、先輩諸氏の助言を素直に聞いて、組織の総合力を上げたい―と決意を語る。

 会社名の図南は、中国荘子の書・大鵬図南にちなむ。

更新日:2015/10/20

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