住まいの創造人
研修制度で来日、今では会社に欠かせない逸材に
勉強熱心で職場のムードメーカー
山佐木材(株) 集成材部 主任
シャハル・ビン・パンディン 氏
木材の専門学校(2年制)に在学中、日本の研修制度があることを知り来日。木材については小さい頃から関心があり、研修先の真面目な仕事ぶりを評価されて同社に入社。鹿屋市出身の美里さんと知り合って交際を経て結婚。現在小学校2年、幼稚園年長の男の子2人のパパ。マレーシア・ラブアン島出身の35歳。
最初、マレーシアから一年の予定で研修に来日、そのまま日本人の奥様と知り合って結婚。「ひょうきんで愛嬌がある半面、大変な努力家。今では社員のよいお手本になっており、社員のけん引役も担う。彼を見習わないといけない」と、佐々木社長は逸材獲得を自慢する。人材確保がグローバル化する中で、好事例と受け止める。
「もう、十数年前のこと。当時、弊社には木工家具の工場があり、海外からの研修生を受け入れ、継続的に数人が来ていました。彼はその中の一人。町のお祭りで彼女とデートしているところを私とばったり出会い、困った表情を見せていましたが、その後縁があって晴れて結婚。頑張り屋さんで、今や弊社にとってなくてはならない存在」と佐々木社長は当時を振り返る。
マレーシアに住んでいるころから木材について興味があり、研修を経てさらに関心を持つようになり、同社への入社を決意した。
木造高層化で新たな構造材として注目を集めている直交集成材・CLT、鉄筋補強集成材・SAMURAIなど同社が世界に誇る商品にも強い関心を持っており、「覚えなければならないことも多く毎日仕事が面白い。いろいろなことにチャレンジできて楽しい」と、常に前向き。職場では生産性を高める工夫をしながらアイデアなども積極的に提案する努力家。
建物づくりの一翼を担う仕事については、「基本になる材料加工に携わる仕事。重要なプロセスを任され、緊張することもあるが充実感がある。日本の木材加工技術はレベルが高く、学ぶことが多い。木材のことをもっともっと勉強したい」と、意欲を見せる。
外国人にとって日本では難関と言われる車の免許も取得、流暢な日本語をしゃべる。「鹿児島弁は難しい」と笑う。
「納期、製造方法、段取りなど頭を悩ませることも多い」と言うが、主任となってからは持ち前の明るさとムードメーカー的役割を担い存在感を発揮。人なつこさも手伝って職場の人たちを引っ張る。
今年で入社14年目。常に前向きで責任感が強く、職場では笑顔を絶やさない人気者だ。