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地元工務店の「真の姿」

屋上空間活かしプラス1の夢実現
5年後には100棟達成へ
縁がつながり住宅業界参入

vol.014

(株)シー・スタイル 社長
今村 卓也 氏

 鹿児島工業高校機械科を卒業後、YKKAPに就職、トップセールスを目指して活躍、18年半勤務したあと退職。屋上庭園付き住宅をメーンにする住宅会社プラスワンリビングのFCに加盟、会社を4グループに再編するなど社内改革を図り、従業員も22人体制に。趣味は読書。家族は夫人と子ども3人の5人暮らし。鹿児島市出身の42歳。

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 人生は楽しむためにある、人生を楽しむために屋上がある―。株式会社シー・スタイルの会社案内には、こんな文字が躍る。今では屋上庭園付き住宅は、同社の代名詞的存在。木造2階建てに屋上付きの「プラス1(ワン)の夢」実現、それが同社のセールスポイントになっている。まだ会社設立5年目。「現場が増えて忙しい。今年は30棟が見えてきた。5年後には100棟達成へ」と、今村社長は力強い。

 県立鹿児島工業高校の機械科を卒業後、YKKAP鹿児島支店に就職。サラリーマンとして大成するのが夢だった。父親が病気になったのを機に37歳で円満退社。これまで関わってきた建材販売でビルの下請け工事をしていたのが縁で、建材販売会社・コレスト(株)を立ち上げた。「いろいろな縁がつながって住宅業界参入することになった。祖父も元々、大工だった」と、DNAが導いた因縁めいたものに不思議さを感じている。

 創業は2010年11月。建材会社からスタート、2012年10月に不動産業界への参入を機に社名をコレスト不動産(株)へ変更。2013年10月にプラスワンリビングハウスのFCに加盟、住宅事業に参入するきっかけになった。当時、鹿児島にはまだ施工する工務店がなく、親会社の東邦レオから「1棟だけやってみてもらえないか」と依頼を受けた。福岡のモデルハウスを視察に行き、その人気の高さに驚き「とにかくやってみよう」と引き受け、取り組んだのがきっかけだった。鹿児島初上陸の家は、珍しさも手伝って人気を集めた。その人気におされ「もう1棟と言われ、つい欲が出て」と、請け負ったことが住宅業界の本格参入につながった。
 市街地の狭い鹿児島では、敷地に余裕がなく、狭小の変形敷地も少なくない。「狭くても夢をカタチに出来ますよ」と、屋上を活かすという新機軸の提案に「それじゃ造ってみようか」と、うれしい依頼が増えている。

 昨年8月に建設業の許可を取得、商号もシー・スタイルに変更。10月には、持株会社の(株)コレストホールディングス、住宅会社の(株)シー・スタイル、建材会社のコレスト(株)、不動産会社の(株)コレストエステートの4つの会社にグループ再編した。柱は、屋上庭園付き住宅のブラスワンリビングハウス、注文住宅、リフォーム、不動産の売買・仲介が主な事業。金額ベースでみると新築8割、リフォーム2割。10月には、外構、屋上庭園、エクステリア、リフォームを専門とする(株)リング(池田眞也社長)を立ち上げ、腕の良い職人集団を育てるなど組織強化にも力を入れる。池田社長は、学年の入れ違いはあるが鹿児島工業高校アーチェリー部の後輩だったことがわかり「これも何かの縁」と、今村社長を喜ばせた。
 「屋上庭園付き住宅は今では9割を超える人気。照明、テレビアンテナ、作り付け家具がついて坪当たり税込58万円。決して高くはない」と、今村社長が胸を張るのも頷ける。

 これまで鹿児島では本流ではなかった住宅のスタイル。施主からは「木造でこんなことが出来るの?屋上のプラス1は得した気分」と、驚きの声が聞かれ、客のニーズが拡大傾向を見せる。家の構造は、2階を家族が集まる広いリビングにして、開放感のある屋上へとつながる生活スタイルが定着しつつある。ここにも「家は楽しくカッコよくあるべきだ」という理念が息づく。BBQ大会やバーカウンターを活用した各種パーティー、ジャクジーなど楽しみがグーンと広がる屋上庭園付き住宅の人気は、ここにある。
 思わぬ人気に「人・客・業者がつながり始めた」と今村社長。経営理念は「全従業員の幸福の追求とサービスを通じての社会貢献」。元気朝礼で果敢に挑戦することを掲げ、改革を続けながら信頼される企業を目指している。

更新日:2015/12/08

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