住まいの創造人住まいの創造人

地元工務店の「真の姿」

生活満足のコンサル
デザインには人を幸せにできる力
幅広いジャンルに挑戦

Vol.017

(有)広川設計 社長
廣川 進 氏

 昭和48年、工学院大学建築科を卒業後、竹下建築設計事務所勤務を経て同51年に一級建築士の免許を取得後、廣川建築設計事務所を開業、同63年に有限会社広川設計を設立、現在に至る。趣味は40歳から始めたラグビー(桜惑クラブ所属)と、読書。子どもは三男二女で、うち3人は建築関係の仕事に携わる建築一家。鹿児島市出身の65歳。

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 私どもと一緒に家づくりをイメージしませんか―。ホームページで同社はこんな呼びかけをしている。広川設計のコンセプトは、規格住宅にはないお客様本位のこだわりの家。だから客のニーズ、希望をかなえる、プロとしての味付けをして形にすることを使命としている。

 デザインには、人を幸せに出来る力がある。そのデザインの秘める力を信じて満足のコンサルティングを目指している。いろいろな想いを形に出来る仕事として設計の仕事を選択、昭和52年に個人創業、同63年に会社を設立した。事務所は、星ヶ峯団地入り口の奥まった閑静な場所にある。アトリエ風の個性的な建物が目を引く。
 10年ほど前に建築業の許可を取り、想いを実際に形にする体制が整った。専用住宅のほか、ケアハウス、飲食店、集会所、温泉施設、診療所、店舗、複合ビルなどさまざまな物件に対応、ユニークな設計は人気がある。住まいづくりの基本、目指しているものは、性能を維持し生活に合った機能的な家。
 とくに住宅は、お客様のこだわりを引き出すために専用のスケッチブックに水彩絵の具でイメージの絵を描き、何回も修正を重ね、子どもの成長をストーリー化してお客様のニーズ、希望を形に具現化する。
 実績としては、年間4、5棟だが「広川さんの設計した家を見てみたい」というお客様が増え、大型物件の設計依頼も入ってくるようになった。とにかく、仕事を受注する上で一番重要なことは「時間をかけてじっくり施主の生の声を聞くこと。特に家で生活する時間が長い奥様の声を聞く。どこまで聞き取れるかがカギを握る」と、進社長。
 お客様の想いをつかむためには、コミュニケーションが一番重要。社是・社訓も「聞く・受け入れる力・実行力」と、常にお客様の想いを受け止めて、その中心に据える。

 最近の鹿児島県内の設計事務所の業界動向については、「昔からの老舗が減っている傾向にある。設計の価値観をしっかりアピールして、時代の変化に追随していく必要がある。しっかりとした方向性を見定め、ケースバイケースで自由度の高い発想を持つことも大事になってくる」と、強調。経営の縦軸を「少子高齢化、情報化社会、グローバル経済など多様化の激しい社会。時代の変化、お客様の変化に対応、試行錯誤しながらでも地域のために役立ち、社会貢献できる企業を目指したい」と、とらえる。
 設計の仕事もパソコン、CAD、スマホなどの普及で大きく変わる中にあって、子息で長男の雄一さんが設計事務所の仕事を手伝い始めて15年。新しい戦力として加わり、活躍している。
 イメージのスケッチ画、模型など昔ながらの手法を駆使して提案すると、「お客様とのセッションが浮かぶ。ひと手間かけた提案力が生まれ、家単体のイメージだけでなく、ウッドデッキ、外構、外の植栽、家が持つ全体、周辺の雰囲気が明確に描ける。平面から立体、そして現物へつながる」と、雄一さん。お客様の想いを掴む戦略を父の進さんと共有しながら設計の仕事に打ち込む後継者の動きも頼もしい。雄一さんは、大学在学中に講師のゼミを聞いて、想いを形にする設計の仕事への願望が強くなったというから親子の血筋は争えない。数年前から鹿児島中央倫理法人会の会長を務めるなど自己啓発活動にも力を注いでいる。

更新日:2016/01/19

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