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地元工務店の「真の姿」

人生は合縁奇縁、感謝の気持ち忘れずに
普段着の姿をセミナーとブログで情報発信

vol.044

(株)東宝建設/TOHO HOUSE 代表取締役
東 優一 氏

 松陽高校、第一工業大学工学部建築学科卒業後、地場ゼネコンの坂本建設で5年間学ぶ。退社後は、家業の東宝建設に入社し、2008年に社長就任。これまでの公共工事中心から注文住宅に舵を切り、4年間で新築棟数を12棟まで引き上げる。家族は、妻・渚さん、二男一女の5人。趣味は家族とのキャンプ。本社は鹿児島市春山町2731-2。同市出身の41歳。

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 創業は1972年。父親の孝夫さん(2008年に60歳で他界)が立ち上げた。東で輝く宝であり続けたい―と、社名に採用。今年で47年目を迎える。

 大学卒業後、地場ゼネコンの坂本建設に入社。主にRC造の施工管理を担当し、5年後に実家の東宝建設に再就職した。慣れない仕事を覚えながら3、4時間の睡眠で働く日々が続く。そんな中、父親の孝夫さんが他界。社長に就任してしばらくは公園の草刈りや清掃作業、河川工事、型枠工事など、できることを懸命にやった。しかし、公共工事が少なくなってきた時期。売り上げは5000万円まで落ち、赤字は約800万円に上った。それでも父親がつないでくれた縁に助けられながら、会社を切り盛りした。
 約4年前、「このままでは行き詰まる。魅力を売り込める住宅事業を柱に…」と、注文住宅をメーン事業に大きく舵を切った。ノウハウを勉強し、基本を身に付けた頃、いろいろな人との縁が広がった。
 1軒目の受注は、鹿児島市の狭小地に建てる木造3階建て60坪の家。後に、父親の恩師のご子息で、奥様は以前妻が働いていた職場の方だと分かり、「まさに合縁奇縁。縁に導かれ人に支えられ助けられて事業が成り立つ」のだと身を持って感じた。これを機に、妻の父親の紹介で認可保育園・たけのこキッズ新築など大型物件の受注につながった。
 「自然体でやるべきことをやれば、お客様はついてくる。縁を大切に、ウソをつかず真摯(しんし)に取り組めば、評価は人がしてくれる。決して押し売りはしない」と、住んでから後悔しない家づくりに取り組んでいる。

 「家づくりは、一生に一度の大きな買い物であり、建ててから経済的に苦しむのは本末転倒」と、無理のない資金計画と建築プランの重要性を提案。急がず納得いくまでじっくり考えてから返事を頂ければ―という姿勢を貫く。時間をかけて縁をしっかり育み、人脈を築くことで受注につながり、3棟、8棟、12棟と着実に棟数を増やし、将来の目標が見えてきた。年間数十回のセミナーも好評で、満足度は96%と、高い。
 趣味で使うキャンピングカーのサイドと後部には自分の似顔絵を描き、インパクトの強いキャラを売りにしている。常に普段着姿を見てもらおうと、夫婦や社員のブログで情報を発信しながら、真摯に仕事に向き合う。今年3月、広さ、高さ、空間が立体的に体感できるVR(バーチャルリアリティー)システムを県内で初導入し、客のニーズに応える戦略にも徹する。
 好きな言葉は、GMOインターネットの創業者・熊谷正寿氏の「夢あるところに行動がある。行動は習慣をつくり、習慣は人格をつくり、人格は運命をつくる」。目指す企業像は、評価いただけることを喜びとし、価値を生み出すクラフトマンシップ。経営理念は、全社員で同じ志を共有することだ。正直に一生懸命に前を見据え、施主と手を携えての家づくりに燃える。

更新日:2017/07/03

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