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地元工務店の「真の姿」

ずっと居たくなる家
自然の光と風が織りなすパッシブデザイン

Vol.072

彩颯建築工房 代表
大戸 洋一 氏

加治木工業高校建築科卒業。東京の建設会社に就職し、施工管理の仕事に従事する。その後、郷里にUターン。県内の建設会社、工務店勤務を経て、1年前に彩颯(いろは)建築工房を設立。1級建築士、2級建築施工管理技士の資格保有。以前、サーキット走行にもはまっていたというほどの車好き。好きな言葉は「追求」。妻・嘉代さんと2人暮らし。姶良市出身の44歳。

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 高校卒業後に建設会社に就職するが、その理由は「地図に残る仕事をしたい」との思いから。そこで、施工管理の仕事に携わった。忙しかったが現場は楽しく、毎日が新鮮。自分が鍛えられて成長していくのを実感できた。一区切りと考えていた5年を経て、郷里にUターン。鹿児島の建設会社で経験を積み、CADで図面を描く仕事を覚えた。その後、自然素材を使い自然エネルギーを活用していく住宅を学びたいと、鹿児島の工務店に就職。鹿児島の四季に合わせて風や光を取り込みコントロールするという自立循環型住宅について「住まいと生活文化」という視点から家づくりの本流を学ぶ。「自分が思っていたもの」に出会い、充実した13年だった。その一方で〝家づくり〟という奥の深さ、懐の深さを知った。
 洋一さんは、小さいころからトコトンものづくりにこだわる性格。中学生のとき、自宅を新築することになり、作り手の想いや夢をカタチにする仕事の素晴らしさに「自分の進むべき道はこれだ」と決断。迷うことなく高校の建築科に進んだ。
 高校を卒業してから23 年。2016年、鹿児島市吉野町に自宅兼事務所となる拠点を構えた。屋根を低く抑えた中2階。伸びやかな横長の外観は、〝自分を主張〟できる納得のモデルハウスでもある。車庫を含めた延べ床面積は164㎡。落ち着きを見せ始めた庭木の緑が色濃さを増し、秋の日差しが眩しく輝く。
 「こだわりは、お客様のニーズであり、それは十人十色。だから、ずっと居たくなる家にこだわりたい」。建築のことに話が及ぶと、身を乗り出して熱く語る姿に、建築に対する情熱が伝わってくる。

 会社の名前にも夫妻の想いがあふれる。お客様より「これ、なんて読むのですか」と、よく聞かれるという。「彩颯」と書いて「いろは」と読む彩颯建築工房。一文字は洋一さんが「住まいに彩りを演出したい」と、長年温めてきた文字。妻の嘉代さんは頭に浮かんだ「颯」の文字を提案した。二文字をつなげて「いろは」。「いい名前ですね」と、お客様からの評判も上々のようだ。
 現時点での年間目標棟数は、3~4棟。「じっくり、お客様のニーズや要望に耳を傾け、納得のいく家づくりをしたい」との理由から。「お客様が気づかないもの、足りないものを、きちんとこちらからカバーして差し上げたい」と、お客様目線、顧客満足度の高い家づくりを目指す。
 家づくりのコンセプトには、「自然とともに生きるパッシブデザイン」「楽しくずっと居たくなる家」「建てた後のおつきあい」の3つを掲げる。
 いまのところ、夫婦二人三脚での会社経営。「身の丈に合った需要対応で頑張ります」。目指す企業像を尋ねると、「お客様の思いに寄り添える会社」。何よりも大切な言葉が返ってきた。

更新日:2019/11/01

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