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塗り壁に陶器瓦の屋根を載せたシンプルな外観のS邸。室内はうづくりの床と、漆喰の壁・天井でできていて、杉の香りが心地よい雰囲気です。

屋根なりを活かした構造現しの吹き抜けのLDKは、まるで森の中にいるような開放感に溢れています。大きな空間を支えるのは、飫肥杉の大黒柱。キッチンカウンターや収納、飾り棚、ダイニングテーブル、リビングのテレビ台など、Sさんの好みを聞いて職人さんが手作りした造作家具もインテリアのポイントとなっています。またスポットライトを設置したパソコンコーナーは、木のカウンターにケーブル等をしまえる〝隠しボックス〟が設けてあってまさに「かゆいところに手が届く」といった感じ。漆喰の壁の一角には、家づくりを記念した家族の手形に「mahaloha ohana」（感謝・愛・家族）のメッセージが添えられていて、自分たちらしい暮らしを大切にしている様子が伝わってきました。

玄関ホールからすぐの洗面所は、奥様が探してきた壁一面の大きな鏡に合わせて、職人さんが木枠を手作り。スクエアの洗面ボールとブラウンのモザイクタイルを組み合わせると、洗練された温かみのある空間が誕生しました。子ども部屋は中2階に上げて、下部を収納庫として活用するなど、収納スペースもたっぷりと用意。延床は38坪ですが、それ以上に広々と感じられるのは設計の妙です。