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個性的な多機能アイデアで、暮らしにゆとりと豊かさを
「当初は家を建てるつもりはなかったんです。借家の方が得だと思っていたので…」。そんなSさんの考えを変えたのは、太陽光発電で住宅ローンが賄えると、有村さんに教えてもらったことがきっかけでした。話を聞くうちにマイホームの魅力にも気付き、新築への夢が膨らみました。そして、まずは太陽光パネルを載せる屋根の広さを決めることから始められたそうです。
完成したS邸は「見た目以上に広く使いたい」という要望を見事にかなえる工夫がたくさん。例えば、ウッドデッキと室内の間に設けたベンチ。収納BOXを取り出せばデスクになるなど一台三役。広いデッキは、日常を豊かにしてくれる場所であり、地面から浮かせた分だけ床下収納としても使えます。「デッキは子どものプール遊びや、たまに朝食でも利用します。気持ちがいいですよ」と奥さま。
畜産会社勤務のご主人が帰宅して真っ先に向かうのは「作業着脱衣洗濯」と名付けられた場所。「汚れやにおいが付いた服を室内に持ち込まずに済みます」。庭仕事道具が収まる土間収納には、靴を履いたままで使える第2のトイレも備えました。「家づくりのイメージがなかった私たちから多くのアイデアを引き出し、形にしていただきました」と話す通り、Sさんらしいプランが随所に詰まった住まいです。
無理のない家づくりの一つの方法として、大容量太陽光発電システムの採用が注目されています。S邸でもこれを取り入れ、支払いと収入のバランスを見ながら必要な屋根の広さを算出しました。また、長身のご主人に合わせて天井は高く、ゆとりある空間を心掛けました。廊下をなくして個室をつなげた間取りプランも居住空間の確保に役立っています。