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家づくりを考えはじめると、間取りやデザインと同じくらい気になるのが「お金」のこと。
住宅ローンってどう組むの?繰り上げ返済は本当におトク?税金や制度はどこまで使えるの?…と、知りたいことが山ほど出てきます。
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でも大丈夫。
この連載「住まいづくりにまつわるお金のエトセトラ」では、ちょっとややこしく感じるお金の話を、暮らしに役立つヒントとしてわかりやすくご紹介していきます。
家づくりをもっと安心して、もっと楽しく進められるように、一緒に学んでいきましょう。
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自己資金はどれくらい必要? |
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自己資金の一般的な目安は、物件価格の20~25%程度。
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ただし、近年は頭金なしで利用できる住宅ローンも増えているので、必ずしも高額な自己資金を用意する必要はありません。
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自己資金とは、購入者の手元にある住宅購入に使える現金のこと(頭金としてすぐに引き出せる貯蓄も含む)。自己資金=頭金ではなく、自己資金=頭金+住宅購入諸経費です。
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ちなみに住宅購入諸経費は以下のようなものがあります。現金で準備する場合が多いので、住宅購入諸経費のための自己資金は用意しておきましょう。
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住宅購入諸経費 |
印紙税、登記費用、住宅ローン関連費用、不動産取得税、火災保険料、仲介手数料、引っ越し費用など |
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資金計画ってどうやって立てるの? |
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資金計画とは、住宅購入に必要な費用を把握し、自己資金や住宅ローンなどをどうやって準備&返済していくかを計画する重要なステップです。ライフプランも考慮しながら収支を予測し、無理のない計画を立てましょう。
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資金計画は、インターネットの無料テンプレートを使うと手軽です。項目が整理されていて予算感をつかみやすく、住宅ローンや生活費とのバランスもチェックできます。 |
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①現状を把握 |
収入・支出・貯蓄額などを正確に把握する。毎月の収支から、どれくらいの金額をローン返済に充てられるかを確認 |
②購入費用を確認 |
物件価格+住宅購入諸経費を計算。頭金の金額も確認する |
③購入後の費用を確認 |
固定資産税、メンテナンス費用といった維持費をはじめ、教育費、老後資金などライフプランに必要な費用も考慮する |
④物件価格の目安を設定 |
①②③を踏まえて、借入限度額ではなく、「無理なく建築・維持できる物件価格の目安」を設定する。住宅ローンの返済期間や金利タイプも考える |
⑤資金計画書を作成 |
費用の内訳、自己資金、住宅ローン返済計画などをまとめた資金計画書を作る |
⑥専門家を頼る |
自分たちだけでの作成に不安がある場合は、工務店や金融機関、ファイナンシャルプランナーなどの専門家からアドバイスをもらおう |
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頭金ゼロでも本当に大丈夫? |
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ほとんどの金融機関の住宅ローンで、物件価格の100%まで借りることができるので、頭金ゼロでも建てられます。
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とはいえ、頭金が無ければ住宅ローンの借入額が大きくなるのは必然。長期にわたって返済を続ける状況を考えれば、リスクは避けたいところです。
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30代前半くらいで住宅購入をする場合は、頭金ゼロで無理なく返済できる場合もあります。
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40代・50代で購入したときに気になるのが、セカンドライフに突入した時点での残債。退職後に1,000万円以上のローンが残る資金計画だと、老後の家計に不安が…。
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購入者の年齢によっては、頭金ゼロでの購入は慎重に考えるべきです。
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いかがでしたでしょうか。今回は自己資金や資金計画、頭金についてお話ししました。
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ちょっと難しく感じるテーマかもしれませんが、家づくりを楽しむためには欠かせない大切なステップです。
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『なんとなく』から『見通しが持てる』に変わるだけで、安心感はぐっと増しますよ!
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次回は住宅ローンの考え方について、より具体的に見ていきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。