My Life Style
木漏れ日と暮らす、木の家
森の棲家 Location01
<Sumika vol.29>
街の喧騒は遠く、鳥のさえずりを近くに聴く。春山の丘に建つモデルハウス「森の家」と、霧島の里に佇む「僕らが建てる森の小屋」を訪れた。今回はその第一弾として粋家創房が手掛けた「森の家」をご紹介。
森の家
粋家創房/2023年竣工
春山の丘に誕生したモデルハウス「森の家」
“暮らしを創る”というコンセプトをもとに2003年に創業した『粋家創房』。時代や価値観の変容、ライフスタイルの変化に柔軟に対応しながら、衣食住にまつわる様々な暮らしの提案を続けてきた。
2023年、春山の丘に誕生した、次世代型モデルハウス「森の家」。家の周りには里山の瑞々しい雑木林が繁り、森の深部へ入っていくようにアプローチを辿る。木板貼りの外壁には木漏れ日が揺れ、高低差のある土地を利用した設計によって住まいは森に溶け込んでいる。
室内に入れば、大きな吹き抜けのあるリビング空間広がっている。アイアンの軽やかな階段や、2階の渡り廊下は日々の暮らしにリズミカルな喜びと動きをもたらし、ヘリンボーン柄の床材は素足に心地よい。暮らしを包み込む壁材はスモーキーなトーンで統一。大きな垂れ壁や袖壁は空間と時間をほどよく仕切る、暮らしのアクセントとなっている。
朝の光が射す東側には大きな木製サッシの窓ガラスが並び、窓の向こうには一面の緑。ウッドデッキに出れば鳥のさえずりはさらに近く、中空に伸びるデッキの先に立てば森の中に漂っているような浮遊感が味わえる。建物に沿う縁側は深い軒によって雨や日射しを遮り、日常の居心地や使い勝手もいい。
粋家創房が提案するモデルハウス『森の家』は、「森と人」「日常と非日常」「静と動」「家と人」、そして「森と家」が一体となった暮らしの場だ。
「森の家」は、LCCM (ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅と呼ばれる、超高性能住宅。建設時、生活時、そして廃棄時においても可能な限りにCO2を削減。同時に再生可能エネルギーの創出によって住まいのライフサイクルを通じたCO2の収支をマイナスにする住宅だ。
また気密性・断熱性に優れ、「全館空調」によって室温は常に均一。IOTホームLink「LifeAssist2」を搭載した未来型のスマート住宅であり、スマートフォンや音声での機器の各種操作が可能。さらに太陽光パネル・蓄電池・V2Hを完備し、EV車を使うことで一貫したエネルギーサイクルを実現している。