住まいの創造人
住まい手の思いを反映
きょうも幸せ…の家づくりを追求
マエダハウス(株) 社長
前田 浩之 氏
東京の都立商科短大を卒業後、専門の中央工学校に進み、武田工務店で修業。平成元年に帰郷して前田製材所に入り、7年前に社長に就任。家族は妻と一男三女、両親の8人。趣味は音楽鑑賞、劇団いぶきに所属、演劇にもはまっている。それに修行中のゴルフ。鹿児島市出身の52歳。
住まい手の思いを丁寧に汲み取って反映させる家づくり―を永遠のテーマに掲げている。夏は涼しく冬は暖かい健康的な環境共生型の住宅を目指しており、築何十年も経つお客様から「マエダさんに頼んでよかった」という声が聞かれる。
創業は大正13年。祖父の前田重雄さんが製材工場として立ち上げたのが始まり。今年で91年目。老舗中の老舗。前田庄一郎さんが引き継ぎ、県内初の人工乾燥機、プレカット設備の導入など同社の基盤を築いた。自然素材を最新の技術とプロの技で活かす戦略が同社の伝統。
平成元年、二代目である叔父の庄一郎さんには子どもがいなかったため弟の息子だった浩之さんに「やってくれ」と、ラブコールがかかり、東京から帰郷。家づくりにかかわることになった。会社を引き継ぐ時「木の原点を見つめる経営。自然、環境を大切にした環境共生型住宅」をモットーに掲げてスタートを切った。
年間平均12~13棟。これまでの実績棟数は約500棟を数える。地域に根付く地場工務店である。
「家は、日常を過ごす上で、ごく普通に快適さを実感できること。例えば夏の暑い日は涼しく、梅雨時はさらっと、寒い冬は陽だまりのようなぽかぽかの陽気を肌で感じ取れることが大切なんです」と、家づくりのプロである前田社長が語るように、常に日々の生活を過ごす中で「きょうも幸せでした」と、ごく普通に言える家を追求している。
その前提は、設計段階からじっくり施主の話を聞き、双方納得の上で家を建てること。この間、何回でも何時間でも足を運び、提案と説明を繰り返す。この段取り・準備に8割の力を投入、お客様から「これでよろしくお願いします」の返事を引き出す戦略に徹している。
地域密着のアフターメンテナンスも勿論重視しており、1時間で行ける範囲が施工エリア。だから戸数を稼ぐための価格、デザイン競争はしない。
「毎日快適で幸せな気分に浸れる家づくり」がモットーだ。