住まいの創造人
顧客の思いをより現実に
ものづくりの魅力も伝える
㈱サンタスホーム 代表取締役
中村 勝次 氏
中央学院大学法学部中退。不動産関係の仕事で経験を積んだあと、2012年から建築業の道へ。サンタスホームの家を訪れた方々に「おっっ!!」と思ってもらえるような、オリジナリティーあふれる家づくりを展開する。家族は妻と娘、双子の息子の5人。バイクと釣りが趣味の49歳。
家づくりは、お客様の好み(ニーズ)をどれだけかなえられるかが大きなポイント。「お客様の思いをより現実に!!よりリーズナブルに!!そのために私たちが存在します」がモットー。普通とは違う何かしらの工夫・アイデアを取り入れた家づくりでファンを増やしている。年間新築平均棟数は10棟前後。リノベを主体に置いたリフォームは年間5、6棟。
家づくりのコンセプトは、親戚、友人など見に来た人が「おっっ!!」と思う家。「お客様が感動し、自慢してもらえることが何よりうれしい」と、顧客ニーズに応えられたときの喜びは何ものにも代えがたいという。「とにかく、家づくりは楽しい。お客様と打ち合わせをしていると、自然と笑顔になり気持ちも明るくなる。この仕事が天職」と微笑む。
サンタスホームと言えば、アンティーク調やカフェ風、レトロなテイストの家などが特長的。仕様やアイデアもユニークで面白い。お客様の要望や趣味を生かして、漫画・トムとジェリーに出てくるトンネルをはじめ、雲梯(うんてい)、ブランコ、ボルダリングを設けるなど、その発想と提案力には驚かされる。また、サンタスホームが得意とするデザインコンクリートは、造形モルタルによってその表情がレンガになったり、石になったり、朽ちた木になったりと、お客様の要望や打ち合わせにより家全体の雰囲気をどこか懐かしく心が落ち着く空間へといざなう。
業界の課題である〝人材不足〟にも目を向ける。特に、左官や大工などの職人不足に強い危機感を抱いている。高齢でも働きやすい環境を整えるだけでなく、会社のファミリー会、忘年会などには子どもにも加わってもらい、ものづくりの楽しさや面白さを伝えている。その甲斐あって、関心や興味を持ち、工業系高校に進んだ子も何人かいるという。「これからもあらゆる機会でものづくりの楽しさを伝えていきたい。一人でも多くこの業界に入ってくれたらうれしい」。
目指す企業像は「お客様ファースト」。「社是にも掲げているが、まずはお客様に寄り添い、良きパートナーとして信頼に応えることが一番大事。社員一丸となって、常に感謝を忘れずに一歩一歩前進していきたい」。家づくりの夢を語る表情には、職人としての心意気と多様な顧客ニーズに対応するビジネスマンの誇りがにじむ。