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光と風が調和する伸びやかな大空間。家族の心がバリアフリーになる住まい
閑静な住宅街にあり、ひときわすがすがしい和の意匠をまとったF邸。玄関に一歩足を踏み入れると、ふわりと届く木の香り。リビングに入る前から、この家が自然木をふんだんに使用した心やすらぐ空間であることが分かります。
目の前に広がる開放的なリビング。木地を生かし、構造材をあらわにすることで空間を伸びやかに見せています。窓の高さや軒の長さなど細部まで緻密に計算されており、採光や通風性に富んでいることも特長です。自ら呼吸する塗装なしの自然木や、珪藻土クロスの効果もあり、年間を通して健やかな室内環境を保てます。
天井が部分的に吹き抜けとなっているおかげで、2階の部屋にいる子どもたちの気配を感じながら、階下で家事ができると大満足の奥様。キッチンに立ちながら、リビング続きの小上がりになった和室の窓越しに、戸外の公園で遊ぶ子どもたちの姿を確認することもできます。また、リビングから数段上がったご主人の書斎スペースからも、1階全体をひと目で見渡せます。父母ふたりで、子どもたちをしっかり見守ることができる間取り設計です。
リビングを中心とした動線にこだわったこの家なら、家族間のコミュニケーションもより深まりそうです。
今回は風通しと光の調和が大きなテーマでしたが、もう一点、土地の形状を活用した間取り設計も大きなポイントとなりました。1階の和室の地下には、カーポートから出入りできる大容量の倉庫を配置。畳数枚分もあり、趣味のアウトドア用品や季節商品などをたっぷり収納できます。家中のあらゆるデッドスペースも有効活用。広々とした室内空間を確保することができました。